認定補聴器技能者

資格の解説

補聴器を購入される方の使用目的、使用環境、希望価格等についての相談に応じ、補聴器の適合調整、補聴効果の確認及び使用指導を適切に行うことのできる、専門的な知識及び技能を有する補聴器販売従事者にテクノエイド協会が付与する資格である。

資格の目的

テクノエイド協会が行う認定補聴器技能者養成事業は補聴器の安全かつ効果的な使用に資するため、一般社団法人日本耳鼻咽喉科学会の補聴器相談医の診断・指導に基づき以下に掲げる事項を的確に行うために必要な補聴器に関する知識及び技能を習得していると認定できる補聴器技能者の養成を目的とする。

1.補聴器装用希望者の聴こえの状況を把握するための所要の質問
2.補聴器装用希望者の相談、要望等に基づく適切な補聴器の選定
3.選定した補聴器を当該装用希望者が、安全かつ最善の補聴効果を得て使用できるものとするための測定と適合調整
 (フィッティング)
4. フィッティングした補聴器についての使用指導(アフターケア含む)
5.上記 1〜4 についての記録の作成及び保管

関連法規

医薬品医療機器等法による、医療機器の販売業者・修理業者の主な遵守事項は、以下の要件を満たしていることが必要である。

1.補聴器を販売する営業所の管理者の設置(法第39条の2)
2.管理医療機器の販売業及び貸与業の届出(法第39条の3)
3.営業所としての構造設備基準の適合要件(法第39条の3第1項)
4.管理医療機器の販売業者等の遵守事項 (品質確保・外観検査義務等)
5.医療機器の修理業の責任技術者の設置(法第40条の3)
6.医療機器の修理業の許可(法第40条の2)

認定補聴器専門店

制度の解説

テクノエイド協会が補聴器販売店からの認定申請に基づき、その店舗の補聴器販売事業が補聴器の適正な販売を行うために遵守すべきものとして定めている「認定補聴器専門店業務運営基準」に適合している補聴器販売店を認定し、 当協会の認定補聴器専門店登録簿へ登録、認定証書を交付している。

認定補聴器専門店業務運営基準

1.人的要件
  当該店舗に認定補聴器技能者が常勤していること
2.物的要件
  十分な性能を有する次の設備・器具を整備していること
  @補聴器調整のための測定ができる設備、施設
  A補聴器特性測定設備
  B補聴器装用効果測定のための設備
  C補聴器修理等のための設備・器具
  Dイヤモールドの補修、修正のための加工用設備・器具
  E器具の消毒のための設備
3.業務実施上の要件
  ・日本耳鼻咽喉科学会が認定する補聴器相談医と連携して事業を行うこと
  ・相談への対応、機種の選定、調整、適合、使用指導等は、認定補聴器技能者によって又は認定補聴器技能者の指導・
   監督のもとで行われていること
  ・店舗及び業務運営について、適切な衛生管理を行っていること など

関連団体の紹介

一般社団法人日本耳鼻咽喉科学会
耳鼻咽喉科医師で構成され、耳鼻咽喉科専門医、補聴器相談医の養成や補聴器キーパーソン制度など耳鼻咽喉科学に関する学術文化の発展、普及のために研究推進への支援等を行う団体。

一般社団法人日本聴覚医学会
耳鼻咽喉科の医師並びに聴覚医学分野の研究に従事する者で構成され、補聴器適合検査の指針など聴覚並びにその障害に関する研究の進歩と発展のために活動する団体。

一般社団法人日本補聴器工業会
補聴器の製造メーカーで構成され、補聴器の普及・啓発や難聴者のニーズに合致した良質な補聴器の供給体制を確立し、難聴者の社会参加を支援する団体。

一般社団法人日本補聴器販売店協会
補聴器販売事業者で構成され、加盟店相互の協調精神に基づき、補聴器の適正な供給とその普及を通して聞こえの不自由な方(難聴者)に対する福祉への寄与、並びに経営品質の維持・向上を目的に活動している団体。

特定非営利活動法人日本補聴器技能者協会
認定補聴器技能者で構成され、多くの難聴者に対し、適正な補聴器適合技術が駆使されるための補聴器技能者を育成するとともに補聴器技能者の普及啓発等を行う団体。